土壌のpHの調整について

東部営農センター 西山 満雄

pH測定で分かること

pHは土壌中の水素イオン濃度のことで、土壌の酸性、アルカリ性を示す尺度です。人の健康診断に例えると体温にあたり、7.0が中性、5.0以下が強酸性、6.0~6.5は微酸性、7.0~7.5が微アルカリ性、8.5以上が強アルカリ性です。野菜では弱酸性を好むものが多くあります。作物に合った適正なpHでないと、いくら日照が足りていても、肥料を施しても良い作物は望めません。

キャプチャ

【酸性に弱い野菜:適正pH6.57.0

アスパラガス、タマネギ、ホウレンソウ、ゴボウ、ナス、ショウガなど

【微酸性か中性に適する野菜:適正pH6.06.5

キュウリ、キャベツ、ニンジン、トマト、メロン、レタス、ブロッコリーなど

【酸性にやや強い野菜:適正pH5.56.0

サツマイモ、サトイモ、カブ、トウモロコシ、ダイコンなど

 

pHと肥料の溶け方と作物への利用

土壌中の肥料成分(チッソ・リン酸、カリ、イオウ、カルシウムなど)は、その土のpHにより溶ける量が変化します。全体の肥料成分で良く溶けると言えるのは、pHが概ね6.8となります。

長く作物を栽培するうちに、野菜が石灰を吸収したり、与える肥料に酸性のものが多かったり、降雨や潅水が多いと石灰分の流亡で土壌が酸性化し易くなります。近年は酸性雨も土壌の酸性化に影響しているとされています。

酸性土壌の改良

酸性土壌の改良には、石灰を含む肥料が有効で「消石灰」「苦土石灰」「マリンカル」「ミネGスーパー」などがあります。

★種類によって違う効き方

・「消石灰」は短期決戦派

・「苦土石灰」はじっくり効果派

・「マリンカル」はのんびり持続派

・「ミネGスーパー」はおだやか改良派

石灰資材の種類によって違いがあります。酸性の強い土は、植え付けの10日程前に土を深く掘り起して、アルカリ成分の苦土石灰(pH9.7)を1㎡あたり120~200gを施し、土と良く混ぜ合わせて中和させます。

また、石灰分と堆肥や肥料を同時に施すと、チッソ成分が化学反応を起こしてアンモニアとなって空気中に逃げてしまいますので、前もって施しておきましょう。

簡易pH測定機器の活用を!

キャプチャ

キャプチャ